「関西地方が梅雨に入った模様です」と、ラジオから流れてきた。梅農園より「ただいま収穫中」の頼りが届く。そろそろ梅仕事の季節。今年は、「梅酒を作る」と言ったけど、さて、何からはじめればいいのかわからない。どの家庭でも作られているものだから、自家製の梅酒を作るのは、それほど難しくないはずだ、と勝手に思っていて、わからなければ、聞け、ということで、まず、いくつかの本を読んで、梅酒について学び、あれこれしながら作りました。梅酒のレシピってどれもほとんど同じ分量で、「梅1kg ・焼酎(35度)1.8リットル ・砂糖1kg」です。まさに黄金律ですね。
材料
- 氷砂糖・・・700g
氷砂糖1kgだと甘いそうなので、すこし少なめにしました。好みで調整してください。
- ホワイトリーカー・・・1.8リットル
アルコール度数が35度のものを求めます。そうすれば失敗が少なくなります。ブランデーでもいいようです。次は、ブランデーを試そう。
- 青梅・・・1kg
月向農園のフレッシュ南高梅を購入しました。今年の3月にヒョウで傷ついた梅のため、価格が少し下がっていました。梅酒初心者なので、ちょうどいいとかこつけ、梅酒を作るのに問題のない、性のいい梅を格安で手に入れることができました。自宅に届いたダンボールの封を開けた瞬間の月向農園の梅の香りがたまりませんでしたね。シンプルなレシピって、食材で味が決まる。梅酒は、いい梅なら、おいしくなるはずだ。コーヒーが豆の質によりけりなように。「梅酒用の梅は五月中旬から下旬までの青梅で、できるだけ性のよいものをえらびます。」「はじめて梅仕事をする人には、青梅がおすすめです。黄熱梅はデリケートなので、青梅で扱いに慣れておきましょう。」と本にあり、まさに、僕にぴったりのようです。
- 4リットル用保存ビン
ビンは、綺麗に水洗いし、熱湯殺菌をしたあと、水気を完全に乾かします。熱湯殺菌できなければ、アルコールでビンを拭いてもいいですよ。
作り方
- 水で洗って、2〜4時間水に浸けてアクを抜きます。そのあと、ザルに広げて日陰で自然に乾かします。しっかりと水を切り、水分を乾かし、仕上げにキッチンペーパーなどで丁寧に拭き取ります。アク抜きよりも、水切りの方が大事なようで、水分が残っていると失敗の原因になります。僕が購入した月向農園のフレッシュ南高梅は、水洗い後のアク抜きが、必要ないようです。
- 水切りをしっかり行った梅のヘタ(軸)を取ります。
- 殺菌した保存瓶に、青梅と、氷砂糖を、交互に入れます。「梅は三つにわけます。砂糖は四つに分けておき、まずびんの中にひとかたまりの梅を入れ、次に砂糖を散らします。次に梅を入れて又砂糖を入れます。三度目の梅を入れたら、残りの砂糖を全部入れます。」かしこい!
- ビンにホワイトリカーを梅が隠れるまで入れて、冷暗所で保管する。砂糖が溶けるまで1日一回、ゆすってあげる。砂糖が溶けたら、ときどきゆすってあげる。
- いつ美味しく飲めるのか。これがいちばん重要ですね。最低3ヶ月のようです。我慢できなければ、このタイミングで。年明けまで待つと、よりいっそうコクがでるようです。
季節ごとには抜かりのない準備が必要だ。準備とは、イマジネーションのことだ。このチャンスを逃すと、1年先まで待たなければいけない。美味しいかどうかわかるのは、年明けごろ。年末にはおいしい梅酒ができあがります。ぜひ来訪お待ちしております。
結局のところ、おいしいものを食べるには、「その時期に一番おいしい食材が、新鮮なうちに、うまく調理されたものを、食べる」っていう考えは変わっておりません。美味しいものを食べていて、不幸せなやつを見たことがないので、おいしいものっていうのは、間違いないのでしょう。おいしいものがあればどこへでも行こうと思っております。