What I see

なにを見て、どう思っているのか。

TOSHIKI KIDA

TOSHIKI KIDA
木田 俊樹

Let's meet somewhere in the world
kida-journal.hatenablog.com/


頭じゃなく腸で考える。知らないことばかりの発酵のこと。

スポンサーリンク

f:id:toshikida:20161115225643j:plain

今年も冬がやって来る。ってことは、発酵食品がおいしい季節ですね。醤油に、日本酒に、味噌に、漬物に。発酵、発酵と言っていているけど、発酵のことを何も知らないな。味噌は知っているけど、スーパーで買うものでしょ。と思っていたら、ちょっと前は、どこの家庭でも、手前味噌を作っていたという。なになに、僕が知っていることって、知っていると思っているだけなのか。ちょっとこれは、発酵が気になる。

 

「スペクテイター 発酵のひみつ」

毎号楽しみにしているスペクテイター。ちょっと前の特集のテーマが発酵だった。パンの特集にしようと思ってたら、発酵のことが気になって、そのまま発酵特集になったという。いつも通り、テーマの張本人たちに、インタヴューした記事がまとまったものだ。僕はスペクテイターは、ハブ空港のようなものだと思っている。僕が気になることと、スペクテイターが特集したことが、重なったときには、スペクテイターを頼りに、情報収集をする。本号の「発酵を楽しむための本」というコーナーから、何冊かおもしろそうな本を購入して、実際に、発酵の実験をやりました。発酵にどっぷり浸かる冬になりそうだ。

 

「人の命は腸が9割」 藤田紘一郎

読みやすいので、すいすい読み進められるけれど、知らないことが多すぎて、びっくりする。本書の中で、大切だと思ったことを、まとめると。

  • ひとは、腸から生まれていて(脳も他の臓器も腸から生まれている)、人間の体は腸を中心に動いているということを知ること。
  • 腸を鍛えること。
  • そのためには、日本の昔からある発酵食品がいいこと。
  • 殺菌のしすぎは良くないこと。(不潔は良くないが、やりすぎだということ)
  • 大声で笑って、横隔膜を動かして、腸を動かすこと。
  • 腸内バランスを整えて、セロトニン(幸せ物質と呼ばれる神経伝達)を働かせること。
  • 活性酸素とストレスを出さないこと。
  • 腹八分目を意識して、脳ではなく、腸に体の調子を聞くこと。

少し前のこと。はいはいを終え、よちよち歩きをはじめたであろう、赤ちゃんが指を舐めていた。それを見たお母さんは行儀が悪いからって激怒していた。赤ちゃんはハイハイして、手を舐めることで、体内に細菌を取り込んでいる。無菌状態で生まれた赤ちゃんの生涯の健康状態は、生後一年間の間に腸に細菌をどれだけ取り込んだかで決まる、なんて知っていたら怒らなかったかもしれない。

 

「人間にとっての困難は、私たち自身の無知から来ているのである。」という言葉を最近、浴びたのだけど、このこともまさにそうだ。 勝手な常識より、良識を。頭で考えるより、腸で判断を。うまくいかないときや、何かを変えたいと思ったときに、正しい食事をすることから、はじめるというのは、正解な気がする。うん。

 

「ほんとの本物の発酵食品」 アレックス・リューイン

発酵を理解するなら、作ってみればいい、と著者は言う。はじめにザワークラウトを作ってと。ザワークラウトって、喫茶店のカレーライス屋さんの付け合わせで、出てくる酸っぱいキャベツのこと。これが、ほんとに、簡単で、キャベツ刻んで、塩揉みして、密封びんにぎゅぎゅっと詰め込んで常温で保存するだけ。毎日、ちょっとずつ味見しながら発酵具合を確かめていく。10日目くらいになると、塩加減がちょうどよくなっていて、発酵の酸っぱさが出てくる。これが癖になってたまらない。

 

そんな風にして、この本では、ザワークラウトを作ったり、他のものを作ったりと実践を通して、発酵の仕組みやよさを伝えている。レシピというより、発酵の実験のようで、おもしろい。なんてったって、おいしいおまけが付いてくるから。発酵なんて昔から各家庭で脈々と続けられてきたことなのだから、難しいわけがないと思って、まず、やってみる、ことですね。

 

「FREEMENTED FOOD! 発酵食をはじめよう」 塩山奈央

腸を鍛えなきゃということは、わかった。とても大切なことってのもわかった。発酵食を使ったおいしい料理を作ってみるのはどうだろうか。僕は、味噌はみそ汁、のように、基本の料理のレシピしか知らない。なにか発酵食品を使って、おいしい料理を作りたいなとおもったときに、読むのに向いている。塩麹、味噌やヨーグルトなどを使った料理のレシピがあって、とりわけ肉味噌が簡単で絶品だった絶品だった。すぐに売り切れてしまった。

 

 

やっぱり脈々と続けられてきたことには、大切なことがある。忘れたり失くしたりしてやっと、大切なことに気づいたような。ここのところ思っているのは、いいとわかっていても衰退していることと、現代的なセンスを混ぜ合わすこと。いままでやってきた通りに、僕たちがやっても仕方がないので、それなら、いっそのこと、おもいっきり、バカで楽しくやってみるべきじゃあないだろうかなんて思っている。

 

もちろん、技術的なことは大切だからそこはしっかり身に付けなきゃだけど、考え方やセンスを現代に合わせるだけでいままでにないものを見つけられる気がする。センス磨きをせっせと。とにかく、あれせえこれせえと言われてきた中で、自分の頭で考えることの重要性に気づいた、ひとや組織がそれぞれで実践していく必要があるなと。この世界には、答えなんてないもの。

 

まあ難しいことを考えたあとは、やっぱりおいしい食事に限る。発酵のことがわかったら、なおさら、発酵食品が好きになってしまいますね。おいしい冬のはじまり。